――突然だが、あなたは「コードギアス」というアニメをご存じだろうか?
それは、神聖ブリタニア帝国という大国によって、「エリア11」という植民地にされてしまった日本が舞台となるお話。
エリア11に住む青年、ルルーシュ・ランペルージはブリタニア帝国に不信感を持っていた。
幼かった頃から彼は、母の死への復讐のため・妹の未来のためにブリタニア帝国に反旗を翻す決意を胸に宿していたのだ。
…ただ、彼には何もなかった。
権力も、戦闘能力も、なにか特別な力を使うことも。ブリタニア帝国に対抗する手段は何一つない。
その姿は、ブリタニア帝国におびえて過ごす一般市民たちと何も変わりない、一人の無力な人間であった。
―しかし、彼はある事件がきっかけで、「相手に一度だけ言うことを聞かせる」という能力を使えるようになった。
持ち前の明晰な頭脳・そして新たな“力”を武器に、彼はブリタニア帝国という超大国に反逆していく――そんなアニメである。
さて、「どうしてこんな突然アニメの話をしたのか?」と疑問に思われた人もいるかもしれない。
実は今回の対局の相手、季明氏に少しだけ、ルルーシュの姿が少しだけ重なったからである。
……そのアニメの中に、こんなシーンがある。
ある日、ルルーシュの友人・リヴァルが、ある貴族を相手に賭けチェスをしていた。
しかし勝負は貴族が優勢であり、リヴァルは負け一歩手前まで追いつめられていた。
――もう後がない
…そう思っていた頃、ルルーシュがその賭博場へとやってきた。
そして、ルルーシュは負けそうになっているリヴァルに頼まれ、リヴァルの代理を引き受けることとなった。
その負けかけの盤面において、放ったルルーシュの第一手は…
キング。
…そして、この状況下において。彼はこう言い放った。
「王が動かなければ、部下は付いてこない」と……。
……時を戻して、2011年3月27日。
そのルルーシュの意志は、季明氏に引き継がれたのだった!!!
☆ルール確認☆
振り駒の結果、先攻:koba 後攻:季明氏
時間制限はなし。
原則として、対局は詰むまで行われる。
解説:というわけで、強引に対局を進めてしまいました☆ どうも、kobaです。
先攻はkoba。まずは、角の道を開けてみます。
解説:さて、季明氏の初手は歩ではなく飛車の移動。
これは7筋に来るであろうkobaの飛車の動きをけん制しているのでしょう。
実際、kobaは振り飛車パターンが多いですからね。
解説:ここでkobaは中飛車も少しにおわせる動きを発動。
この狙いは三つ。
狙いの一つは単純に、中飛車に切り替える選択も増やすため。
二つ目は中飛車を匂わす事で、季明氏の飛車の行き先を後々、不明確にさせるため。
そして、3つ目。個人的にはこれがメインだったのですが、その狙いは別の角道を通すため。
…ただ、こんな一手で多くの狙いを作ったのは久々かもです(笑)
解説:これに対し、季明氏は王を動かす事を選択しました。
今振り返ると、これが季明氏のルルーシュ伝説の始まりでしたが、当然kobaは気づくはずがありません。
何故ならこれは至極当然の手で、疑う隙もなかったものだから。
普通に考えていくとこの手は、王を安全な場所に避難させる手にしか見えないものなのだ。
解説:そんな季明氏の真意を知らないkobaは、銀を上げることに。
これは7筋の棒銀での攻撃の狙いもありますが、まずは相手の対応待ちな攻撃です。
解説:ここで季明氏も銀をあげてきました。
これにより季明氏の棒銀も可能となりました。
さて、対応待ちとしていたkobaですが、この後はどうしていくでしょうか?
解説:正直、ここは相手に棒銀とされるのがなかなか苦しい所。
そこで、先攻の利を生かして、先に7筋を制圧してしまおうということに。
また、制圧できずとも棒銀の動きをけん制できるのではないかと考えました。
解説:ここで本格的に棒銀の用意をしてきた季明氏。
早くも7筋でにらみ合う展開となりました。
解説:季明氏の棒銀実施にはまだ時間があるとみて、今回の手は守備をすることに。
今回はちょうどいい形に矢倉っぽくなってたので、矢倉にすることにしました。
ただ、相手が居飛車であるのが気になりますが…。
※ちなみに:矢倉の形とは?
解説:しかし、ここで季明氏が差してきた手は予想外の手。
まさかの桂馬進出です。
棒銀で攻めてこないのでしょうか?それとも何か別の狙いが?
ともかく、桂馬の高跳びだけは許してはいけません。
「桂馬の高跳び、歩の餌食」の格言を改めて教えなくてはいけません!
解説:前の手で桂馬が使えなくなったと察したのか、それとも5筋が狙い目と読んだのか。
季明氏の一手は、5四歩。
これは中飛車のフラグ…!
解説:もし中飛車を選ぼうとしているなら、これは急いで矢倉を組まなければなりません。
5筋の手薄さはなんとか矢倉の形にして凌ぎ切らなければいけません。
さて、前半は守勢に回りがちで季明氏に攻められがちですが、なんとかなるでしょうか?
解説:さぁ来た、問題の一手!!
この後、kobaを苦しめた戦法の布石となった王の移動。
ルルーシュ・ヴィ・キアキ(誰)の反逆が今ここに。
解説:ここで角を下げることにしたkoba。
理由は二つ。矢倉を組む際に角が邪魔になるから。
もう一つは、あの王に将棋のルールを教えるためです。
解説:やめろ、こっち来んな!
解説:kobaは角の進出で王のふざけた進出を防ぐことにします。
さすがにもう、そんなふざけたことはさせません!!
解説:どうです、ここにきて王の撤退の道を開けるための、歩の前進を選んできたじゃないですか!
今更撤退の道を作っても、季明氏の王は固くない。
持久戦に持ち込んだなら、こっちが勝てる!
解説:ここにきて、kobaは守備をいったん中断させ、矢倉構築を再開。
守備が弱かった5筋も角のカバーが入り、歩と王によるゴリ押しはされないのでひとまずは安心です。
あと、さすがにこの状況だと王が進むとは考えづらく、次の手は中飛車のフォーメーションにしてくるはず。
中飛車にされた時に、金を6七に上げればいいと読み切り、王の移動をさせました。
解説:あれ?読み違えちゃった^^
解説:ここで急いで金を上げるkoba。
対応がいろいろとゴテゴテな展開ですorz
しかも、矢倉を組めずじまいですからね、koba君涙目な状態です。
解説:ようやく来ました、中飛車!
というか今、王がとんでもない場所にいるな…。
解説:この中飛車の攻めを止めるためには、やはりkobaも向かい飛車で応対するしかないかと。
そもそも、koba君の飛車がニート気味だったのも気になっていたところでしたしね。
……ただ、矢倉に振り飛車戦法は合わないっていわれてますけどね(汗
解説:ここで地味に来る季明氏の桂馬のハネ。
左辺を守備に使っているので、攻撃は右辺でやるしかないのですが、その攻撃を桂馬で見事に牽制されているという。
ここらへんは、頭痛に苦しみながら指してた気がします(笑)
解説:とりあえず、右辺で攻撃を。
そう考えたkobaは、銀を上げることに。
しかし、ただ銀をあげただけな感じも否めません…。ここらへんは反省点にしたいところです。
解説:その銀の進出も抑え込む歩の進出。
これで右辺は攻めづらくなっちゃった様子で、この時はかなり苦しかった覚えがあります。
解説:ここから苦しいけれど攻めを展開していこうと思い、歩を進めたkoba。
進出する場所なんかもうないと思いましたが、とにかく攻める姿勢を失ったら負けだと思うのです。
解説:しかし、季明氏の右辺の攻撃妨害は止まりません。
まったくもって攻められない状態だし、kobaの矢倉は完成してないしで、いろいろ辛い状況ですOTL
解説:少ない希望、1筋から2筋への攻めに望みをつなぐkoba。
銀の進出で様子を見る一手に出ます。
解説:すると、今度は銀を進めてきた季明氏。
おそらくkobaの2筋の進出を読んで、止めに入ったのでしょう。
ここにきて、kobaは右辺での攻めをとうとう完全に諦めることになりました。
解説:攻めが出来ないので、矢倉を再び作ることにしたkoba。
「受けきって勝つしかない!」っていう将棋はkobaにとってそんなないので、ちょっとkobaに焦りが見える展開です。
解説:ここで端の歩を進めてきた季明氏。
kobaの攻めの希望を全部なくし、右辺での支配率を上回ろうとするつもりのようです。
しかし、これはずいぶん厄介になってきましたね……。
解説:とうとうkobaは矢倉を完成!
さて、ここから攻めに…という展開が望ましいのですが、残念ながらどうしようもない状況に立たされています(汗
解説:逆に、ここで季明氏の攻め発動!
銀を上げられた攻めが成功してしまったら、かなり面倒くさくなる事が予想される…。
さて、どうするべきか。
解説:ここはとりあえず端歩を突くに限ると思ったんです、はい。
1筋から銀を使って、右辺を突破されるのは正直厄介なので、なんとか食い止めるための一手じゃないかな?と考えたのです。
……というわけで今回の目安である35手が終わったので、一旦切り上げます。
中盤戦は、36手〜70手を載せていきたいと思います。
それではレッツ次回予告です☆
[次回予告]
攻め手のないkobaに対して、王に後ろ盾がいない季明氏。
両者、不安を抱えながらも35手まで無事に指し切っている。
しかし、現時点でやや劣勢に立たされたkoba。
そんな事態を打開するために、kobaはある一手を指す。
明らかに暴発なkobaの一手の行方やいかに!?
次回、お楽しみに!